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ヤングケアラー交流会に参加しました

2023-01-15

2023年1月14日(土)13:00~松江テルサで開催された、ヤングケアラーサロンネットワーク、第5回交流会に参加しました。

主催は一般社団法人ヤングケアラーサロンネットワークさんです。
私はたまたま松江市で開催されるセミナーを検索していた時に、この交流会を発見しました。

一般社団法人ヤングケアラーサロンネットワークさんの情報はこちら(外部リンク)

厚生労働省のHPより引用

何故ヤングケアラー交流会に?

実は数年前から、新聞記事やニュースで「ヤングケアラー」という言葉を見かけるようになりました。
「ヤングケアラーってなんだろう…?」と気になった私は、数か月に1回は地元紙で記事になるその内容を隅々まで読むように。

そして正直、毎回モヤモヤしていました。

自分も幼少から色々な苦労をしてきたこと、そしてそれがきっかけでファイナンシャルプランナーになったこと。
「知らない」というだけで社会の中でどんどん差がついていくということに気が付いてから、そんな人が減ればいいのにと思って活動しています。

ヤングケアラーになったということは、とても大変なことだと思います。
私は保険代理店を経営していますが、それはリスクとして保険で移転できなかったのか?と毎回思ってしまいます。

家族が障害認定や、要介護状態になったことでそのお世話をすることになる。
本来子どもは学校に行き勉強や交友関係を広げることが本分だが、それが十分にできないとのことです。

「施設に入れればいい」と安直に考えれば良いなんて思いません。
倫理的に考えて、身内で家族の面倒を見切れないからといって預けるわけにはいかない。
そう思うのも当然だと思います。

ですが選択肢の一つとして、お金があればそれができたら?

お金というものは、いざという時に選択肢を広げるためにある「道具」なのです。

交流会に参加してみて

第一部で講演をしてくださったのは、毎日新聞社の山田奈緒氏。
実際にヤングケアラーに取材を続けて来られた方です。

内容の詳細はここに掲載しませんが、想像していた以上にヤングケアラーという内容は幅広いと感じました。

まず、言葉の定義として
「障害認定や要介護になった人をお世話している人」
という印象がありましたが、もっと広いようです。
冒頭に厚生労働省のHPから引用した画像がありますので、そちらをご覧いただければ分かると思います。

講演が進むにつれ、一つ気が付いたことが。

私もヤングケアラーだった…?

記事やニュースを見てモヤモヤしていたのはそれが原因というか、ずっと自分の中に引っかかっていたのだなと気が付きました。

私の場合は1歳で生みの父親を交通事故で失くし、33歳の時に育ての父親を病気で失くしています。
正直、裕福な環境ではありませんでした。
私はヤングケアラーというよりは、ネグレクト(育児放棄)に近い環境であったと思います。

現在に至って「未来は自分次第」と思うようになってから、ヤングケアラーという取り上げ方について違和感を覚えていたのだと思います。

実際ヤングケアラーではないか?と思い声をかけると「私ってヤングケアラーなんですか?」という子もいるそうです。
それはそうですよね、他の子となんか生活や家庭環境が違うということを感じながらも、それを何かに定義するという思考に至ることは中々ないと思います。

もちろんそれが「行き過ぎている」のではと救いの手を差し伸べてくれる、もし助けてくれる人がいるなら…
大人の一声で変えられることもあるかもしれません。

「子どもらしく」という言葉

これは何においてもそうなのですが、○○らしくという言葉をよく聞きます。
それと同時に「もっと多様性を認めようよ」という言葉も。

なんか、都合がいいなぁと感じます。

私自身が変わっている、変人だと指摘されるので変なことを言っていると思われるかもしれませんが、別に子どもが子どもらしくなくたって良いのでは?と。

私には高校一年生と中学一年生の娘がいます。
色々な哲学や心理学、倫理を学んだり体験する内に

自分には自分の人生、自分の子どもにはその子の人生がある。

と思うようになりました。

昔ビジネスにおいての師匠の言葉で忘れられないものがありまして。

(自分の子どもに対して)「○○が宿題をしなくたって、お父さんが叱られるわけでも、困るわけでもないんだよ~。」

いや本当にその通りだなと。叱られるのも困るのも、恥ずかしいのも「その子自身」なんですよね。
ただちょっと胸に手を当てて考えてみる。

子どもにあれこれしろという中に、自分(親)の都合のものがないか?と。

だから私は自分の子どもと接する時に、「1人の人間」として見ています。
たまたま18歳までは未成年で、親の保護監督や保護者責任があるというだけ。だからといってその子を自分の思い通りに動かすなんてどうかな?と。

少し話しが逸れてしまいました。
前述した内容は到底受け入れられないというご意見があるというのも分かります。
ですが正解なんてないので。
あとは例えばですが、少し心理学の本を読んでみるのはいかがですか?アドラー心理学なんてお勧めですよ。

自分(大人)が関わる人に対して変わらなければならないのでは?

参加してたどり着いた結論はこれでした。
グループでの意見交換でもお話ししたのですが、やたら「子ども」にスポットを当てますよね。
もちろんその困っている子ども自体に手を差し伸べる、支援をしてあげるということは必要です。
(本人が求めていればですが)
そのためには声掛けやコミュニティ、学校の整備が必要でしょ?と言われると思います。それももちろん必要です。

ただちょっと盲目になってはいないかな?と。

子どもに直接何かしてあげるのも良いかもしれませんが、まずは大人が変わっていかなければ、と思いますね。
それにヤングケアラーだけが社会課題ではないと思います。
講演の中でも様々な社会課題のツケとして、こういった問題に繋がっている。と仰っていました。正にその通りだと思います。

大人の方から様々な視点で物事を見て、そして少しでいいから勉強をして、いつでも頼られても大丈夫、一緒にやろうかという姿勢作りが大事なのかもしれませんね。

ファイナンシャルプランナーとしての意見

本来はこのことについて意見を述べるべき立場であるのに、精神論ばかりになってしまいました。
ただお金というのは道具でしかなく、サービスを受けるための手段でしかありません。

ライフプランを立てる、資金計画を立てておく、保険でリスクに備えておく、事前に家族内で話し合っておく。
これらも手段です。

その前提にある、「なんのためにそれをやるのか?」ということがボヤっとでも見えていないと難しいです。
現に計画とか貯金とか、中々できないですよね(私も含めて)。

ちょっと最近、大人であろうともその「目的」と「手段」のはき違えがあるんじゃない?と感じることがしばしば…

お金、生活、人生、それらについての「考え方」が大事であり、大人がそれを子どもに分かりやすく教えてあげられるといいかもしれませんね。

まぁ中々難しいことなので、ファイナンシャルプランナーという仕事があるのでしょうけど…

何か力になれることがあれば、お話ししてください。
交流会の中で、介護や社会保障、税金の仕組みが難しすぎる。もっと分かりやすく教えて欲しい。
という話しもありました。

今後私も、もっとこういった話しを広くしていけるように努力をしていきます。

ヤングケアラー交流会でお話しさせていただいた方々、ありがとうございました。

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